ITの種類-2 適性

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NWエンジニアなどは経験して来ていないので省略する。

ITのエンジニアと云った時は広義に

  • フロントエンドエンジニア
  • インフラエンジニア
  • 開発エンジニア(バックエンドエンジニア)

の三つに分けて良いと思う。総称してSEと呼ばれたりもして上記が内包されるけれど、SEというのはPGに営業を加えたものである。

要は、PGの評価がプログラミングだけなのに対して、SEというのはSESであれば自社メンバーの参画を増やしたり接待で人材を上手く動かすことでも評価をされる。実際に、SESの会社だと部長がプログラミングを出来ない事例も多い。

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SESというのは、客先常駐型であり、未経験就職がしやすいように無料のITスクールを開いているのはこの手の会社が財源だったりする。

SES企業に就職をすると、帰社日という大体月一である日以外は出勤先は会社ではなくなる。SE人材が欲しい会社やプロジェクトに会社が人材をレンタルするということになるから、客先に直に出社が始まる。

この際に、客先から会社へ単価が発生するのだけれど、これは大きくは変動しない。大抵がインフラであったり、巨大なシステムの一部のパーツの制作などに入るため、自分で試行錯誤して実績を出すということは難しいからだ。難を抱えているレベルでは差戻や減額もあるけれど、基本的には一律と考えて良いと思う。

だからこそ「人材が豊富=恒久的な財源」になるわけで、SESの企業は少しでもSEを名乗れる人材が欲しいために、スクールなんかでSEを作っているわけだ。

学歴みたいなもので「SE人材としての根拠」を作るために、入社後も、恐らくはどの業界よりも研修に時間や費用を惜しまない。それによって成長したかどうかよりも、受講自体が根拠になるからだ。

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ITに向いている人材と不向きな人材はいると思う。

配属する際の根拠のひとつに学歴というのがあり、年齢と同じかそれ以上の価値を持っている。ここで云う価値というのは、単価設定時の人材価値であり、若くてIT未経験の場合は最初は0円で問題がなければ階段で上がっていく方式が多い。学歴や、既にIT専門で主席だったりすると、最初から手取りの倍額程度の金額で身売りされたりもする。

私はどちらでもなかったけれど、本来採用人数に達していたところを、偶然とても気に入られて入社をしたという縁がある。コミュニケーション能力や雰囲気がITとして潰しが効かなかったとしても、営業スキルがあると思われたようで、単価も早慶と同じだった。

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とはいえ、それは単価設定の話であり、研修などを受けていると学歴であったりITの専門学校に通っていたというのは飽くまで指標のひとつであることがわかる。「自信がある、根拠は学歴だ」という感じだと挫折を味わうこともあるということだ。

学歴というのは、基本的には文科省の制定した教科書に基づいて、それを記憶したり正しいとされる回答を答えられるかで評価される。それらを無駄と云っているわけではなく、実際にその文科省が求めるWikipediaスキルが役立つ分野の仕事も多いだろう。

航空宇宙工学科とか原子力工学科とかはいないと困る人材だ。医学や法学などの分野は、発展途上やケースバイケースが多いのでどちらかというと、物質的豊かさを得た後の向上心や柔軟性で優秀かどうかわかれるだろう。

高学歴を目指す人にも大きく分けて二種類いると思う。ひとつは学歴社会であることを知って自発的に、将来の職業選択の選択肢を広げるためという人。もうひとつは親や教師から褒められることで「成功体験=正しい事」を反復している人。

結婚や出産などとも似ていて、要は社会通念上の尺度で自分を計っているが故に、目的と手段が入違ってしまっている人が大なり小なりいるということだ。

前述の前者は、目的意識が自我にあるので、大抵の頭脳労働にも柔軟性や応用力をもってこなすことができる。後者については、テンプレートの上でトロフィーを獲得してきたに過ぎないので、プログラミングをすると「どうしてそうなるのか」という「自分で考える力」「自分で調べる力」という一番ITに必要なスキルが不足していることが多いのだ。

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逆に云えば「自己解決能力」と「俯瞰的理解」があれば、スクールにあるカリキュラムのような1から100まで叩き込む必要はないのではないかというのが私の持論だ。

思考というのは掛け算であり、自己解決能力×俯瞰的理解があれば、知識を記憶として詰め込む必要はないと思う。

ITで有能な人材に必要なのは、IQとはまた違った指数(CQとか「興味を持ったことには火事場の馬鹿力みたいな」)だと思うのだけれど、知能検査であるWAIS-Ⅳの中で云えば知覚推理が高ければ他が凸凹でも適性があると思っている。

実際に、私がIT業界でフルスタックになった経緯というのは、未経験で入社してからどの部署に配属しても1か月そこらで習得して応用まで至るスピード感だったからというのが大きい。面白がって、色々やらされて、SES入社から文系未経験入社半年で本社開発でRFPの作成に移っていた。

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冒頭の3種類も、職種では細分化されたり重複する場面がとても多いのがIT業界だ。

フロントエンドは一部ではデザイン要素が強かったり、インフラなんかはハード関係も関わる部分もあるけれど、一旦それらは無視してあくまでITエンジニアの種類として適性のある人種を経験則と独断と偏見で記載する。

■ IT全般

後述と重複する部分もあると思うけれど、基本的に情動的で自我が強いタイプは不向きだと思う。技術習得も、テスト工程も、RFP作成なんかも含めて、論理と俯瞰が一番重要になってくる。

多角的に考えた時に、情動は必要になってくるけれど、主観とは切り離す必要がある。ターゲットに自己投影した上で、個性を細分化することでUI/UXの問題点などが目につくようになる。「自分がそう思うから間違いない」という人もいるけれど。

利用者は自分だけではないということが大事。商品化コンテストで奇をてらっている人や、王道シリーズの映画で逆張りをする監督なんかもこの視野狭窄が多い。

生産性やロジカルが物を云うようになってきたおかげで、他の業界よりかは少ないものの、もともと寝袋泊まり込みIT土方と呼ばれていた業界ではあるので、不幸の連鎖から抜け出せない人のハラスメントは正直残っているのが現状。

一方で、大学で先進的な教育だけを受けて育った人が、自分の主観がまかり通らないことでハラスメントやサイコパスと非難している様もよく見かける。

駒として働いている以上、経営や管理の人々は会社という組織運営が第一優先ということを忘れてはいけないと思う。それを冷血という人もいるけれど、それをする機関がなければ倒産したり給料未払いが相次ぐだろう。それでも、人材離れを減らすためにあるのが人事部という救済措置だと思う。

逆に云えば、ワーカーホリックに陥っている人が「自分がいないと会社が立ち行かない」と口癖にしていて、これは実際は替えが効くのに思い込んでいる場合と本当に都合の良い人材で仕事で潰れている場合がある。

そちらにせよ、それで潰れる会社は潰れる運命だと思う。そういう状況でも上手く回すために経営陣がいるのだから、責任は会社にあるのだ。

(フリーランスの方が云十倍稼げる場合が多いのに、それでも会社員をやっている人たちは、その責任逃れや傷病手当や健康診断なんかの管理を丸投げしたいがためにやっているのだからもっと利用できるものを利用した方が良い)

フロントエンド

GUI制作が絡んでくるので、デザイン色が強いと内外問わず勘違いされがち。だからデザイナーが軽い気持ちで手を出す分野でもあるけれど、Adobeソフトと異なるので、タイピングで視覚的なデザインを組むのは難しく挫折しがち。

正直、視覚的サイト制作サービスやWordpressで弄れるようになってきた以上、そういう人たちがITに手を出す必要もないと思う。きちんとした業績のあるデザイナーで探すとするなら、デザインカンプなどを専門とした模型作りで施工はエンジニアに任せるという形が一番適している。

システム屋はデザインを軽視している部分も大きく、一方でお客様の第一印象や操作なんてGUIにかかってきてるんだから、しっかりした会社ほど専門の人に外注するのがマーケティング・ブランディングとしての基本だと個人的に思っている。

フロントエンドの中にも、WEBデザイナー(デザイン)、WEBデザイナー(デザイン/コーディング)というのがいる。前述に記載した通りこちらはエディタよりAdobeソフトを使用するので、ITと呼んでいいのは後者の身ではないかと思われる。(IT転職の求人の中に前者もいるけれど)

これについては、HTML5/CSS3と、jsやjs系のライブラリを用いてWEBサイトを制作するというのがメインだ。これはクライアントサイドで完結している、主には「見るだけのサイト」である。(サーバサイドはサーバ側で動くシステム)

PHPというJavaを小規模にしたようなバックエンドの言語があり、掲示板やフォームや商品販売などで用いたりする。とはいえ、基本的にDBを弄るのはバックエンドの仕事なので、ECサイトなどではWEBデザイナーは情報をバックエンドに受け渡す程度の役割が大半だろう。

WEBデザイナーの上位に、UI/UXデザイナーや、マークアップエンジニアというのがいる。

UI/UXデザイナーと云うのは、基本的に使いやすくわかりやすいUI設計や、繰り返し使いたくなるような成功体験を与えるようなUXを監督する人。ユーザビリティとか、ユニバーサルデザインと同じような系統。

HTML5/CSS3の前(90年代?)はXHTMLの時代だった。小学生でサイト制作をしていた頃は使っていたけれど、この時代と云うのは構造とデザインの記載に制限がなかった。HTMLにフォントサイズや色を指定したり、styleタグでHTMLの中にCSSを記載していた。(styleタグは今も見かけるので良いのかも)

今はW3C勧告(WEB全体のお偉いさん)により「HTMLは構造・CSSはデザイン」という考え方となった。

昔は、とりあえずdivかspanみたいなところがあったところが、コンテンツの内容に寄ってarticleやsectionというタグなどが増えた。また、tableタグがレスポンシブでの視認性が悪いという理由で、ulタグの使用も増えた。他にも、メニューはこれ、画像はこれ、著作権表記はこれ、みたいな限定的なタグが増えた。

これは、SEO対策(検索上位に引っかからせる対策)にも繋がっている。検索順位の決定には、Googleクローラーというロボットがインターネットの海を巡って、良いサイトかどうかを判断して決める。そのクローラーに「どういう構造のサイトか」を理解させるためにセマンティックマークアップというのが大切という考え方があるのだ。

そのため、WEBデザイナーの中でも、セマンティックマークアップが出来るということで上の位に位置していたりする。構造とデザイン、ワイヤーフレームとデザインカンプや、設計図と模型に似ている。その目的の違いを理解することが必要なので、論理的思考が必要なITに近いと思う。

以上に述べたのは、WEBサイト前提での話であり、フロントエンドエンジニアと一口に云っても「アプリケーションのUIのデザインやコーディング」というのもある。

また、js系はかなりプログラミングに近い記述が出来るので、サーバやDBが無くても実現できそうなプログラムを、運用費削減のために作成したりもする。

「フロントエンドエンジニア=WEBデザイナー」と認識して「デザイナー寄り=ITの中では低レベル」と認識している人も多い。一方で、両方齧った身としてはライブラリの多様で強引にやるより、素直にバックエンド使ったほうが単純に実装できると思った。

■ インフラエンジニア

基本的には、インフラエンジニアと云うのはSESや社内SEが多いと思う。なので、私の経歴というのはインフラエンジニアを語るにはちょっと母数が足りないので独断と偏見が多くなる。

私はSESで、CUIの操作や、サーバやIPアドレスの考え方、テスト工程などを学んだ。本当はプロジェクトに入る予定での参画だったのだけれど、人格否定系ハラスメントを会社が認めたことと、本社開発からの熱烈な引き抜きがあったので2か月程度で離れた。また、大企業の本社だった為、セキュリティがとんでもなく厳しかったためにネット環境もなければノートの持ち出しも禁止だった。

その後、本社開発でサーバの設立や構築や運用を、オンプレクラウド仮想物理、OSやミドルウェアを変えて反復作業させられていた。その際に、自分が何をやっているのか理解したくて構造を理解したというわけだ。

この当時まで、サーバとPCが同じマシンであることさえ知らなかった。サーバの用途として不要だから負荷のかかるGUIを入れず、ノートパソコンを繋げたり、遠隔でCUI操作をするというのとか色々腑に落ちて面白かった。

技術は検索頼みなので強くない。構造は理解しているから、何をどうしたいのかが漠然とわかっているので、検索することが出来るというのが強みだ。

なのであんまり書くこともない。「サーバって何」という根本的でいてSEでも理解していない人が多い内容については後日書こうと思っているので。

仕事内容としては、CUI(キャラクターユーザーインターフェース)を叩くのが基本。フロントエンドもバックエンドも基本的にGUI(グラフィックユーザーインターフェース)上のエディタを叩くので、漫画やドラマのハッキング描写はインフラに強い人たちと思って良いと思う。

「サーバって何」の時に書こうと思っているけれど、自サイトはVPSという仮想マシンを間借りしている。本来、WEBサイトはレンタルサーバと呼ばれるWEBサーバを更に区切った場所を間借りすることが多い。なので、現在もSSH(CUI)を叩いてはセキュリティ対策なども出来る限りしている。

ITに詳しくなる程、ドラマの描写が面白くなる。「シンタックスエラー(タイプミス)だ」「ちっヌルポイント(原因不明)かよ」とか「いやそりゃそうだろ」と思ったり、ハッキングだかプログラミングの描写でHTMLが映ったり。かと思えば、パスワードを盗む時に「DBにアクセスしてるけど列がわからない」とかリアルだなーと思う。

心が折れそうな時は『dele』の山田孝之を見て奮い立たせていた。「俺はハッカーでもクラッカーでもない、ただのプログラマーだ」というのが口癖なんだけれど、CUIシステムを自作していて総当たりでパスワード解読なんかをしている。今見るともっと面白いんだろうな。

一部は詳しいけど、全体像として理解しきれていないというのがインフラに対する認識。バッチとか作れん。必要になったらできるんだろうけれど、導入とかcron化とかしか出来ん。

そもそもとして、他のものに比べるとハードに近い部分であり、機械語に近い部分ではあるのだ。言語とはよく云ったもので、フロントエンドもバックも人間が理解しやすいように作られている。二進数だか十六進数だか、引くほどできなくて教職以外に唯一落とした情報システム入門を思い出す。

まあハードは(リスクとコスパで)自作こそしていないもののSSD換装やメモリ増設やなんか色々やったり、家もスマートホームにしている。ゲーム機が故障した時はググって部品取り寄せて修理したりもする。

その上で、何か云えるとすると、プロパーや他の人たちを見ていると今までの職種の中で一番安定して幸せそうな家庭を気付いていたという事だった。結婚率が高い。また、その余裕と論理的思考から、休むという事に対して本心から推奨しているような雰囲気だった。

PMの娘さんが発熱した際も、奥さんがパートだということで、早退したことがあった。翌日も、謝罪はあったかどうか忘れたけれど、みんな素直に「娘さん大丈夫だった?」という言葉をかけていた。

「ハラスメント矛盾していないか」ということだけれど、それは自社でも何人も退職させてきた人と二人きりで配属だったということが問題だった。私が本社勤務になる際も、お別れ会を開いてくれ、私に対する「あの人から逃げて正解だよ頑張ってね」という言葉と、自社社員に向かって「いい加減自覚しろ」という旨で窘めてくれていた。

これはあくまで、自分の会社の取引先が良かった、配属ガチャの成功例(とも言い難いのだけれど)だったと思う。

とはいえ、友人はもっと女性陣や年齢層が若い場所で過保護なくらいに可愛がってもらっていたり、10時出社17時退勤で仕事終わりを謳歌している人も多かった。これは開発も入ってますね。

なので、エンジニアとしての適性が、壊滅的にないわけではないけれど凄くあるわけでもない人には、SESのインフラは狙い目だよと云ってます。実績を出さずとも、最低限をこなしていれば恒久的にお金が循環して、転職なんかもすれば100万単位で収入が変わる世界なので。

それでいて、昔酷かったという歴史とロジカルな人が多いということから、休むことを楽しそうに聞いてくる人こそいても、咎める人は少ないから、自分の人生に時間を割くことを悪とする同調圧力はないよと。

まあ勿論、緊急対応とか大変な時に「ディズニー行ってきます」とかはできないけど。基本的には、支え合う相互補完の循環になっているので、それでも外せない用事とかだと代わってくれる人もいるかもね。

神奈川にいる頃は、拗ねた中間管理職とその下のせいで、サビ残、幽霊出社、休日でも電話が鳴りやまない上に「自分が働いているのにお前は休んでるのか」と罵声の嵐だったからね。みんな机の中に精神安定剤入ってるし。

希釈されてるとはいえ、業界や地域によっては、まだまだそういう非建設的な足の引っ張り合いは健在だと思います。

■ 開発エンジニア(バックエンドエンジニア)

SEと名乗っている殆どの人は、SESでも受託でも自社でも、基本的にはプロジェクトに参画して仕様書に基づいて大きいシステムのパーツの一部の作成を行なうことが大半なのかなと思います。

私はここがコンプレックスと強みの両方で、開発プロジェクトに参画したことは研修での一回しかありません。研修では、境界知能っぽい本当に講師が手を焼いている人とのグループになりました。

私がフロントエンドが強く、もう一人規格外にバックエンドが強い人がいて、お互い尊重していた為に息もあっていました。なので、他のグループに入れるのは心苦しい人を最強チームを作りデバフとして数人入れたような感じでした。

他の班は5~6人で一生懸命にやっていたのですが、こちらは一番の苦戦がお守で、システムは2~3人ですぐに完成させてUI/UXであったり問い合わせシステムの実装などやりました。結果として出来上がったものは他のチームと比較できない程に製品レベルで、他社にヘッドハンティング受けたり、自社からも「今まで見てきた中で最高の出来だ」と評価されてました。

というのは、この先の話をするに従って「コミュ力がない」とか「協調性がない」みたいなプロジェクト参画が不向きという話にしないための予防線です。

今まで書いてきたことは、基本的に未経験入社半年の間の出来事でした。最初の方で述べていたように詰め込み教育というより、掛け算や他の体験や法則の応用で物事を考える癖があるので色々なものの習得速度が速かったのです。

そもそも、入社して1か月で前人未到の商品化コンテスト複数受賞というのもあって、それまでSES気質が蔓延していた会社の中で「期待の新人」と自分がいないところでも噂が流れるようになりました。それが社内開発の引き抜きにも繋がっています。

定型発達とは呼べない、私の一長一短の個性の活かし方としてその後の対応は正しかったです。次から次へと違う領域のことを究めさせるということです。

ただ、社内開発の別部署ではプロジェクトも進行していて、基本的に口出ししないようにしていたのですが、先輩が何日も頭を抱えている問題を見かねてすぐに解決するようなところがありました。

これは、WEBの勉強をしている頃からそうで、シンタックスエラーやそれ以外の問題も「気づいているのに教えないのは、自分の心証を悪くさせたとしても相手の時間の浪費で建設的じゃない」という考えから来ています。

とても様子を見ながらだったり、基本は助けを求められてから動くようにしていたので、心証を悪くすることはなかったです。

一方で、それは「凄い子」という認識を与えてしまいました。自分では「人にとって難しいことが思考多動のせいで簡単、人にとって簡単なことが自分には思考多動で難しい」という話です。だから、たまたま自分が役立てる場面だったというだけで、他者には私の勝てない何かがあるという前提で尊重しています。

とはいえ、プロジェクトに参画させるのは自分でも正しくないと思います。

私は人と競うのは厭だし、十人十色だと思ってますが、これに限っては生まれついての気質が大きい気がします。仕事で厭だと感じる時は、大抵一面から人を判断して無能と人格否定する場面が多いからです。頭脳労働が得意な人を肉体労働に配置して、無能のレッテルを貼っているのを見ると、じゃあ肉体労働が得意な人は頭脳労働でその人を超えられるのか、と思うからです。

私は単独開発ばかりしていました。それも割とビックネームと重責を伴う仕事ばかりで、下請けの立場というよりフラットな形でやっていました。云ってみれば、自分の仕事だけはベンチャー企業のような空気感でした。

そんな人間が、プロジェクトに参画したら、普通に優秀な人たちでも色んな感情に苛まれるだろうなと。

仕事が早いのは思考が早いからで、それは王道の堅実な教育ではなく、抜け道で邪道なの掛け算から来ているわけです。それはそれで良いと私は思いますが、特定の言語を空でプログラミングできる方が技術者として必要な場面は多いはずです。

その後転職をしたものの、やはり単独というか、フルスタックというかワンストップというか。向いては居るものの、本当に「代わりがいない状況(エンジニアが鬱と突発性難聴で自分以外いない)」だったので、納期と自分の命を天秤にかけ出して鬱を発症したというわけです。

フルリモート、裁量労働制で、納期を守り続ければ、休みも自由も自由だったので働き方としてはあっていましたね。問題と云えば楽観主義で営業スキルに長けたやり手の社長に対して、人事を作らず社長のワンマンだったところだと思います。社長が自己愛性やサイコ気質なのは仕組み的に仕方ないというか、それも適性だと思いますが、それを補うために人事のような第三者機関は必要ですね。

何を言いたいのかという話ですが、まあ色々あって全然違うんだよね、ということですかね。

ベンチャーは安定性がないし、楽観的ワンマンが多かったり、福利厚生が地に足ついてない感覚はある。ただ固定観念よりも論理を優先させたりするので、異論を呈しても、それが生産性の向上に対して理に適っていればすんなり通るという部分がある。収入も多い。

SES前提になってしまうけれど、古い企業は、福利厚生や教育が地に足がついている。正直なところ、未経験入社だったら収入が低くともこういう会社を選んだほうが良いと思う。ただ、古き良きを若者の言葉が打ち砕くのは現実世界では難しいので、不満を許せない人は向かないかもしれない。

どちらにせよ「そこに至れるだけの能力値を持った状態」というのは重要になる。

境界知能か発達障害や人格障害の詰め合わせのような同期が一人いた。彼は、そこに無償で貸し出しても差し戻されていた。研修の際に感じていたけれど、介護係を付けることになってしまって人材が0どころかマイナスになってしまうのだ。確か一年くらい本社で雑務(も出来ていなかったらしい)を粘って辞めたらしい。

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他にも、仕様書や要件定義やRFP作成や上流階級の仕事などもあるけれど、私のように単独開発であったり、趣味でアプリ開発してる人以外はエンジニアとは異なる気がするので保留。自分がわかれば良いやでやってるし、そんないちいち共有の為に書面作る時間を割かないからね。

営業スキルに関しても同上。

次回は、もっと狭義で重複もあって人によって認識が異なる「具体的な職業名」に関して書こうかなと思っている。一番の難関だけど、一番の疑問でもあると思うから書きたいと思う。

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